医師と不動産投資は相性がいい?その理由とメリット・デメリットを解説
「収入源を多角化したいけど、本業が忙しくてなかなか手をつけられない」
「年収が増えてきたので、できるだけ節税したい」
「資産はあるので、貯蓄ではなく投資に回していきたい」
そんな医師の方にぜひオススメしたいのが「不動産投資」です。
この記事では、
・不動産投資のメリット・デメリット
・医師と不動産投資の相性がいい理由
・不動産投資開始前に注意するべきポイント
などについて解説していきます。
不動産投資の4つのメリット
まずは、不動産投資のメリットについてみていきましょう。
1.所得税と住民税の節税効果が期待できる
不動産を購入すると、その購入費用を「減価償却費」として何年かにわけて経費計上することが可能です。
減価償却費は「実際の支出を伴わない費用にも関わらず経費計上できる」という大きなメリットがあります。そのため、減価償却費によって収益をうまく抑えることで、個人の所得税や住民税の支払額を少なくすることが可能です。
特に高所得者であればあるほど、この恩恵を享受できるでしょう。
2.融資が通りやすくなる
一般的に融資には「借金」という悪いイメージがあるかもしれません。
しかし、見方を変えれば「それくらい大きな金額を貸してもらえる信用力がある」とも言えます。
そのため、一度不動産融資を通過すると、その金融機関とも付き合いができ、その後の融資審査が通りやすくなる傾向にあります(もちろん、融資額が収入に見合っていることやこれまでの返済で滞納がないなどが大前提です)。
その他、融資に対して「団体信用生命保険」をつけることによって、金利は少し上がるものの、契約者が亡くなった際は支払が免除されます。残された家族に「不動産という財産のみを残すことができる」というわけです。
3.本業以外に収入源を作れる
本業以外に収入源を確保できるのも大きなメリットのひとつです。
特に、多忙であったり、他人に任せるのが難しい仕事をされている方は、不労所得である不動産投資と相性がいいでしょう。
4.相続税対策になる
相続時、現金の場合はそのままの金額が資産として評価されますが、不動産の場合は一定割合低く評価される傾向にあります。
例えば、「1億円のマンションを所有していた人が亡くなった場合、相続税の対象となるのは半額の5,000万円だけ」といったケースもあるでしょう。
このように、不動産投資は相続税対策としても非常に有効な投資と言えるでしょう。
不動産投資の3つのデメリット
次は、不動産投資のデメリットについてです。
1.他の投資に比べて金額が大きい
不動産投資最大のデメリット(リスク)は、その金額の大きさです。
いくら医師と言えど、無理をして高額な融資を受けるのは危険です。最悪の場合、不動産の早期売却やローン破綻という事態に陥ってしまう恐れもあるでしょう。
不動産投資は「気軽な気持ちで始められる」といった類の投資ではないことを、重々承知しておきましょう。
2.滞納、空室、不動産価格下落などのリスクがある
これは不動産投資全般に言えることですが、どの物件でも滞納や空室のリスクはあります。
滞納者や空室が多い状態が続くと、支出だけがかさみ、不動産投資の意味がありません。
さらに、不動産の価値は年々変動します。購入時よりも不動産価値が上昇したあとに売却すれば売却益が得られますが、逆に不動産価値が下落してしまう恐れも十分にあります。
3.各種税金がかかる
不動産投資に関わる主な税金には、以下のようなものがあります。
- 不動産取得税(購入時のみ)
- 登録免許税(購入時のみ)
- 固定資産税(所有している期間)
- 都市計画税(所有してる期間)
- 譲渡税(売却時のみ)
このように、不動産には持っているだけで発生する税金あるということは覚えておきましょう。
ただ、これらの税金にはそれぞれ特例措置が設けられているため、それらをうまく活用すれば税率を軽減することも可能です。
医師と不動産投資の相性がいい3つの理由
ここからは、不動産投資のメリットとデメリットをふまえた上で、「医師と不動産投資は相性がいい3つの理由」について解説していきます。
1.医師は好条件の融資が通りやすい
いくら高所得者が多い医師と言えど、不動産投資ともなれば余程の資産がない限り融資は必須と言えるでしょう。
その融資審査で有利に働くのが、収入だけでなく社会的信用度も高い医師という職業の特徴です。
他の職業に比べ好条件の融資に通りやすい傾向にあり、金利が低ければ低いほどキャッシュフローも生み出しやすくなるため、この点を考えても医師と不動産投資の相性がいいのです。
2.医師は高所得のため節税効果が高い
前述したとおり、不動産購入費等は減価償却費として何年にかにわけて経費計上できます。
このため、不動産所得を医師としての本業の所得と相殺することで、個人の所得を抑えることができます。
この節税効果は、所得が大きくなれば大きくなるほど力を発揮するため、高所得の医師と相性がいいというわけです。
3.日常業務が忙しくなりがちな医師でも始められる
勤務先での診療、非常勤先での診療、学会への参加や論文の発表など、医師の業務は多忙を極めます。仕事の特性上「他の人に任せる」というわけにもいきません。
そのため、収入源を新たに作る場合は「自分が動かなくても収入が入って来る仕組み(=不労所得)」でないと、現実的には始めにくいでしょう。
その点、不動産投資は一度契約してしまえば、その後の管理は管理会社に任せておけば問題ありません。このように、不動産投資は医師の働き方とも相性がいいと言えるでしょう。
不動産投資開始前に注意するべき3つのポイント
不動産投資で失敗しないためにも、以下の項目は最低限抑えておきましょう。
1.基礎知識を身につけておく
不動産投資は大きなお金が動くため、優良物件と見せかけて不良物件を売り付けてくる悪質な不動産会社も少なくありません。
そのため、不動産に関する書籍や記事には一通り目を通し、基礎知識を身に付けておきましょう。
これだけでも、明らかに詐欺とわかるようなケースに騙されることはなくなるはずです。
2.無理のない範囲で投資をする
不動産投資には色々な種類があり、それぞれ一長一短です。
最初からマンション一棟を購入すると、リスクも高いですし初期費用やランニングコストもかさみます。
まずは、マンション一部屋のみを経営してみる「区分マンション経営」など、初心者向けの無理のない範囲の投資から始めてみるといいでしょう。
3.信頼できる管理会社を見極める
不動産投資においては、信頼できる管理会社を見極めるのも非常に重要なポイントです。
管理会社は大きく分けて
- 賃貸管理会社…専有部の修繕、家賃徴収、入居者管理など
- 建物管理会社…共有部の修繕・清掃、自治会や管理費の管理、設備点検の立ち合いなど
の2つがあり、両方合わせておこなっている会社もあります。
どちらの場合でも、最低限以下のポイントはチェックしておくといいでしょう。
- 管理手数料は安いか?
- 希望物件のある地域で他にも複数の管理物件があるか?
- 行政処分を受けていないか?
- 入居率が高く共有部などの管理が行き届いているか?
- 管理、販売、仲介を一括で担当しているか?
- 保証会社と連携しているか?
まとめ
多忙かつ高収入な医師と相性のいい不動産投資。
ただし、不動産投資は大きな金額が動くため、メリットだけでなく、デメリットや注意点もしっかり把握しておきましょう。
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